PET/CT検査このページを印刷する - PET/CT検査

PET/CT検査って何?

  • PET/CT装置

    PET/CT装置

PET/CTとは、PET(Positron Emission Tomography:陽電子放出断層撮影)とCT(Computed Tomography)の特徴を融合させた最先端の検査です。細胞の活動状況を画像でみることができ、PETではがん細胞の活動状況を知ることを得意とし、がん、脳、心臓などの病気の診断に有効です。また、CTでは臓器の形をしっかりと映し出すことを得意とします。その二つの画像を重ね合わせてみることにより、正確な診断を行うことが出来ます。一度の検査でほぼ全身をみることができます。

 
  • PET/CT画像

PET検査の原理

からだを構成している細胞は、生きてゆくためのエネルギー源として「ブドウ糖」を必要としています。がんなどの悪性腫瘍は正常な細胞よりも増殖が盛んに行われる為、3~8倍のブドウ糖を必要とします。

 PET検査は、このようながん細胞の性質に着目して、がんを発見する診断法です。ブドウ糖にごく微量の放射線を放出するフッ素-18(18F)という「放射性同位元素」をくっつけた薬剤(以下、FDG)を体内に注射し、PETカメラという装置を用いて、FDGの全身分布を撮影します。

 がん細胞にはFDGが正常細胞よりたくさん集まります。そこから放出される微量の放射線をカメラでとらえて、がん細胞の位置や大きさだけでなく、がんの進行度合いを調べます。

 

 
  • がん細胞

当院で行っている検査

当院では、大きく分けて「悪性腫瘍」、「てんかん」、「心疾患」の三種類の検査を行っております。保険適応の要件については、下記の表をご確認ください。

PET/CT検査の保険適応要件表

検査目的

保険適応

悪性腫瘍

*早期胃癌を除く

*悪性リンパ腫を含む

・他の検査、画像診断により病期診断、転移・再発の診断が確定できない患者。

(悪性リンパ腫は治療効果判定が可能だが、治療効果判定に用いられた場合でも転移・再発診断と見なす。)

てんかん

・難治性部分てんかんで外科切除が必要とされる患者。

心疾患

・虚血性心疾患による心不全患者における心筋組織のバイアビリティ診断。

(他の検査で判断がつかない場合に限る。)

・心サルコイドーシスにおける炎症部位の診断が必要とされる患者。

検査の主な流れ

  • PET/CT検査の主な流れ

上記は、「全身検査」をする場合の主流れです。検査が全て終了するまで約3時間かかります。

 「頭部検査」、「心臓検査」は絶食時間や撮影時間などが異なりますが、絶食・注射・安静・撮影といった大まかな流れは同じです。

PET/CTの画像

「全身検査」を行った場合、この様な画像が得られます。
 
  • 肺がん

よくある質問

Q:被ばくが心配です。

A:PETの被ばく線量は、約3.5mSv(ミリシーベルト)で、胃のバリウム検査より少ない程度です。

  ここへさらにCTによる被ばくが約10mSv加わります。放射線障害が起こることはありません。

  ですが、妊娠中または妊娠の可能性がある方は原則として検査が受けられません。 


Q:小さながんも発見できますか。

A:顕微鏡レベルの微小ながんは発見することができません。また、進行の度合いや細胞の種類によっても

   発見しにくいがんがあります。
 

Q:入院が必要ですか。

A:入院の必要はありません。検査に要する時間は、検査場所に入ってから退室まで約3時間程度です。
 

Q:費用はどのくらいかかりますか。

A:疾患により保険が適用されます。詳しくは医師にご相談ください。