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私たちは「~その人がその人らしく~」の理念のもと、その人らしさを大切にした看護実践に努めています。 このコーナーでは、そんなキラリ☆とひかる看護師の看護実践を紹介していきます。

大切にしたい看護

 私は4A小児科病棟で働いている2年目看護師です。4A病棟で唯一の男性看護師です。男性一人で始めは不安でしたが、先輩看護師のサポートがあり楽しく働いています。最近では、男性看護師だからこそ出来る子供たちへの関り方があるのではないかと感じています。
 4A小児科病棟は喘息や川崎病などの急性期疾患や脳外科、耳鼻科、形成外科などの治療や手術を受ける患者さんが入院しています。
入院生活は普段の生活とは異なり、治療や家族との分離等で不安や恐怖を体験する子どもがほとんどです。そのため、少しでもその不安や恐怖を軽減しようと日々子供達と関わっています。子どもと家族のニーズを汲み取り、ケアに繋げていけるように心掛けています。
また、子どもの権利を尊重したケアを行い、その子らしい最善の生活をサポート出来るよう、これからも知識や技術を身に付けていきたいと思います。
【4A病棟 山崎 隼】
出身校:長崎市医師会看護専門学校

私が大切にしたい看護

 私が所属する4B病棟は、総合周産期母子医療センターとして、ハイリスクの妊娠、出産、そして新生児管理までの総合的な管理を担っています。
 私はこれまで沢山の患者さんと出会い、感じたことがあります。それは、命を授かるという幸せな気持ちだけでなく、個々によって様々な不安があり、不安を抱えたまま妊娠、分娩を乗り越え、育児を行うお母さんがいるということです。特にコロナ禍で社会との交流が減り、孤立しているお母さん達が多い印象を受けます。そのようなお母さん達の不安が少しでも軽減し、妊娠、分娩、その後の育児が辛いものにならないよう、お母さん達の思いを聞き、不安を取り除くなど、安心を提供することも大切だと考えています。
 今の私に何ができるのか考え、次出会う患者さんの為にも自分自身が成長できるよう頑張っていきたいです。
【4B病棟 田尻 亜希】
出身校:聖バルナバ助産師学院

先輩看護師に憧れて

私が新人の時、指導者の先輩から「寄り添った看護を行うためには、常に自分の行動が、患者さんにとってどう影響を与えるのかを考えて実践していく必要がある」と教わりました。その先輩に憧れ、その看護を実践できるよう今まで励んできました。退院する患者さんの笑顔を見ると、先輩から教わってきた看護を実践してきてよかったと実感します。そうした積み重ねが、私の「患者さんを第一に考える看護」を形成してきました。
今では新人看護師の指導者として看護を実践していますが、教えることや伝えることの難しさを痛感しています。新人看護師の気持ちや考えを大切にしながら、一緒に成長していき、かつて自分が先輩に憧れたように、自分も憧れの先輩になれるようこれからも研鑽していきたいです。
【3B病棟 寺坂 賢太】
出身校:アカデミー看護専門学校

一人の看護師として働き続けること

 私は1歳になる息子の育児をしながら、治療検査センターで勤務しています。
 仕事へ復帰する時は、息子と離れる寂しさや1年間仕事から離れていたブランクもあるなかでこれまで経験したことのない部署へ配属となり、不安もたくさんありました。放射線科のスタッフにも子育て中のママさん・パパさんが多く、仕事だけではなく育児のアドバイスもしてくれる心強い存在です。復帰当初から子どもの体調不良で急に早退したり、お休みしたりすることも多々ありましたが、嫌な顔をせず心配してくれるスタッフがいる温かい部署のおかげで、仕事と育児の両立が出来ています。
 現在は、育児時短勤務制度を利用し、平日は2時間の時短勤務をしています。息子も保育園に慣れて楽しく登園しているため、少しずつ勤務時間を伸ばして、今度は私が育休明けのスタッフのサポートが出来るようになりたいと思います。
【治療検査センター 土井 敦子】
出身校:別府大学附属看護専門学校

生活者の視点をもって寄り添うこと

 私は今年4月に病棟から外来に異動となり、現在外科外来で勤務しています。消化器外科、乳腺・内分泌外科、呼吸器外科、脳神経外科、心臓血管外科、整形外科の多くの診療科の患者さんが日々来院されており、診察介助などの看護業務に携わっています。
 私が看護を行う上で大切にしていることは、生活者という視点を忘れず、患者さんやご家族の気持ちに寄り添うことです。通院される患者さんは様々な生活背景や価値観を持ち治療に臨まれています。通院は患者さんにとって生活の一部でもあり、家に戻るとそこにはそれぞれの生活があるため、その生活に目線を合わせて思いを聴くことを心がけています。
 入院患者さんのように繰り返し時間をかけて看護することが出来ない分、限られた時間でコミュニケーションをとることに難しさも感じますが、受診時に少しでも苦痛や不安を軽減できるよう、患者さん・スタッフとのコミュニケーションを大切にし、連携を図ることで患者さんの思いに応えていきたいです。
【外来(A3) 林 麻美】
出身校:嬉野医療センター付属看護学校

患者の目線に寄り添う手術室看護

 私は手術室で働く3年目の看護師です。手術室は3人で1組のパートナーシップ体制で、ベテランの先輩看護師と年齢が近い先輩看護師とパートナーを組んでいるため、相談をしやすい環境になっています。
 手術室へは幅広い年代の様々な疾患を抱えている患者さんが来られますが、その中でも特に印象に残っている患者さんがいました。その方は、ガンにより定期的に身体の中のステントを交換しに来られている方です。手術は予定通りに終了し、病棟へ戻る途中で患者さんから「これでまた1年生きることができた。よかった。」という発言がありました。その言葉を聞いて、手術を受けるということは患者さんの人生がかかっており、様々な思いを抱いて手術に臨んでいるのだと改めて気づくことができました。それ以降、患者さんと関わる時は、患者さんの目線に合わせて寄り添えるような看護をしていけるように心がけています。
【手術室 寺島 由梨奈】

その人らしさを支える看護

 私が所属する8B病棟は、消化管内科・呼吸器内科の病棟です。消化管内科では内視鏡検査や治療、呼吸器疾患では肺疾患の治療や呼吸器管理、在宅酸素療法の導入や緩和ケアなど幅広い看護を提供しています。
 私が看護を行う上で、日々大切にしていることは、「その人らしさを支える看護」です。思いや苦痛など意思表示が困難な患者さんや、がんとの闘病のなかで苦痛や様々な不安・悩みを抱える患者さんが多くおられます。私は患者さんとのコミュニケーションを大切にし、患者さんの“思い“に寄り添い、当院の看護理念のもと「その人らしい」入院生活が送れるような看護の提供を心掛けています。
 患者さんにとってベストで安全安楽なケアを行えるように、これからもより専門的な知識や技術を深めていきたいと思います。
【8B病棟 里山 隼一】
出身校:長崎県央看護学校

患者、家族の想いを大切に

 私が所属する8A病棟は膵・胆・肝疾患に対する検査、治療をされる患者さんが入院されます。私は関わりの中で、患者、家族の想いに寄り添い想いを尊重した看護を大切にしたいと考えています。癌や肝硬変、肝炎といった、長期にわたり疾患と向き合っていかなければならず、時には弱音を吐きながら、きつい治療を頑張って受けられる患者様の姿を目にすることが多々あります。この姿をみて少しでも知識をつけ、患者さんの力になりたいと思い、私は、肝炎コーディネーターの資格を取りました。患者さんは「これをしたい」「こうなりたい」という目標を持ち頑張っているなかで、挫折してしまいそうな場面があります。その時に看護師が患者さんの想いを聞き、寄り添い、精神的、身体的苦痛の緩和に努めることで、患者を支えていきたいと思っています。
 また、コロナ渦で患者さんと家族との関わりが十分にできないなかで、家族も不安が強いと思います。疾患と向き合う中で、家族のサポートは患者さんにとって、とても心強いものであると思います。その中で、私は医療者と患者さんの橋渡しはもちろん、患者さんと家族間の橋渡しをしっかりと行い、同じ方向を向いて疾患と向き合える支援をしていきたいと思います。
【8A病棟 黒田 麻依香】

患者さんの声なき声を聞いて

私が所属する7B病棟は、総合心療内科、内分泌・代謝科、リウマチ科、神経内科の混合病棟です。主に疾患究明のため検査入院と継続加療や感染症のある患者さんが入院されています。
私が看護を実践する上で大切にしていることは、患者さんの意思を尊重することです。患者さんの中には言葉を発することの困難な方がいます。そのような方の意思表示や確認は難しいことが多いです。声なき声を患者さんの視線や手の動き、筆談やボードを使用して聞き取り意思疎通を図ります。 患者さんが伝えたいことを察してその人らしく生活できるように援助することが重要だと考えています。患者さんの人生の中の一部である入院生活がより快適となるように行動し続けたいと思います。
【7B病棟 植村 知佳】
出身校:鹿児島医療センター付属鹿児島看護学校

一人一人に向き合って根拠のある看護をすること

私が所属する7A病棟は消化器外科・乳腺外科病棟で手術を受ける患者さんが入院されています。
手術を受けられた患者さんは、ボディーイメージの変化に対する不安や退院後の社会復帰の不安など様々な思いで入院されます。そのような患者さんの看護を行うにあたって、私が大切にしていることは、一人一人に向き合って根拠のある看護をすることです。
日々多忙な業務の中で五感を使ってアセスメントすることや、これから起こりうる合併症を予測して根拠を持ちながら看護をすることがとても大切だと考えています。そのため、それぞれの患者さんの術式や既往歴など個別性を持って、患者さんがその人らしくより良い回復に向かえるように支えていくことをやりがいに感じながら日々看護を行っています。
まだまだ未熟ですがこれからも急性期病棟で更に知識や技術を身につけ、災害看護や救急看護にも携わっていけるように頑張りたいと思います。
【7A病棟 木佐貫 真子】
出身校:都城医療センター附属看護学校
【7A病棟 松本 珠緒】
出身校:活水女子大学 看護学部

“できること”に目を向けて

私たちが所属している6B病棟は骨・運動器疾患センターの病棟で運動器疾患に対する治療・手術をされる患者さんが入院されています。
私たちが看護を行う上で大切にしていることは患者さんを生活者の一人として関わることです。疾患による入院生活や手術後のADL低下に伴い、普段出来ていたことが出来なくなることで今後の生活に不安を持つ方は少なくありません。患者さんの出来ていることに目を向け、継続して行えるよう援助することを意識しています。出来ないことに対しては患者さんの思いを傾聴し、多職種や看護師間で情報共有し、ゴールに向け関わっていくことを心がけています。
 今後も患者さんがその人らしく過ごすことが出来るように、生活者として関わることを大切にし、私たち自身も看護師として日々成長していきたいです。
【6B病棟 太田 麻友・都留 瞭菜】
出身校:佐世保市立看護専門学校

患者さんがもつ力

私が所属する6A病棟は、循環器内科・心臓血管外科・呼吸器外科の混合病棟で主に循環器疾患に対する治療や手術をされる患者さんが入院されています。
私が看護を行う上で大切にしていることは、患者さんの“できる力”に着目して関わることです。
疾患と共に生きる患者さんは多くの不安やストレスを抱え、前向きになれない方も少なくありません。手術や治療に伴いADLの低下や行動制限など大きな変化がある中で、患者さんの思いに寄り添い、できることに目を向けて関わることで患者さん自身も気づいていなかった自分の力を実感し、退院や転院へ向けて前向きに進んでいく姿を見た時にやりがいを感じます。
看護師としてまだまだ未熟ですが、患者さんに寄り添い1つでも多く“できる力”を引き出す看護行い、患者さんと共に喜び合いながら私自身も日々成長して行きたいです。
【6A病棟 山口 百華
出身校:向陽高等学校 看護専攻科

今 私にできること

 私が所属する感覚器疾患センターは、形成外科、耳鼻咽喉科、眼科の混合病棟です。主に創傷治療や手術、癌の治療のため化学療法・放射線療法を行う患者さんが日々多く入院されています。
 私は日々看護を行う上で「いかにその人らしく過ごすことができるか」という事を一番に考えて看護を行っています。病棟には自分の厳しい病状と向き合って治療を続けている方がたくさんいらっしゃいます。限りある時間の中で、看護師として今自分にできる事は何なのかを考え、実践することを意識しています。
 コロナ禍という未曽有の状況の中で面会制限などもあり、家族の方との時間をどのように確保していくか、看護師としてもジレンマを感じることが多くなりました。懸命に治療を続けられている患者さんと、そしてその家族の方がよりよい時間を送る事ができるように、今、私にできることは何かを自身に問いかけながら看護を行っていきたいです。
【5B病棟 梅野 香織】

私が大切にしたい看護

 4B病棟は、総合周産期母子医療センターとしてハイリスク妊産婦の治療・看護、一方で、婦人科疾患患者の治療・看護を行っている病棟です。また、毎日多くの患者さんが入退院をされており、医師・助産師・看護師、多部門のスタッフと協働しながら医療・看護を行っています。
 私はそのなかで大切にしている看護が2つあります。1つは、『五感を使った観察』です。患者さんをよく看て、心と身体の変化に気づき、安心して治療を受け、療養ができることを意識しています。もう1つは、『患者さんの「できる」が、入院中に「できない」にならないようにすること』です。高齢や機能障害を持つ患者さんの長所を維持したり、見つけて伸ばすことで、一人ひとりの強みをいかすことを意識しています。
 これらは、日々の看護を行いながら、患者さんに学ばせてもらったことです。これからもその姿勢を忘れず、患者さんと関わっていきたいです。
【4B病棟 中尾 紘子】
出身校:嬉野医療センター附属看護学校

「その人らしさ」を大切にした看護

私が所属する脳神経疾患センターでは突然の脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などで入院される方が多く様々な後遺症を負うことがありその後の人生や生活に大きく影響を及ぼす方もいらっしゃいます。その影響は時には生きがいの喪失にもつながりかねません。
私が看護を行う上で心がけていることは、患者さんが急性期治療を終えた後、住み慣れた地域で、これまでの生活にできるだけ近づけるように日常生活動作の再構築を支援することです。回復過程において患者さん一人一人の個別性を重視し毎日の関わりの中で少しずつできることを増やしていき患者さんの笑顔が見られたときはやりがいと充実感を感じます。
生きがいの喪失によって「その人らしさ」が奪われないように、また「その人らしさ」を取り戻せるように日々患者さんと向き合うことを大切にしています。
【3B病棟 中道 大夢】

患者の目線に立ってベターな方法をたくさん見つければ、限りなくベストな方法に近づけることができる

 学生時代に「その人にとってのベストな方法は一つしかないけど、ベターな方法はたくさんある。患者さんの目線に立ってベターな方法をたくさん見つければ、限りなくベストな方法に近づくことができる。患者さんの反応をしっかり観察して、気付ける感性を大切にしてほしい」という助言を師長さんより頂きました。それから、その言葉を胸に看護してきました。
 未熟児病棟に育児休業から復帰して一番印象に残っている場面は、初回面会で母親がわが子を見て涙を流す姿を見た時です。母親と赤ちゃんが一緒にいれることは当たり前ではないと改めて感じ、自分の出産時を思い出し思わず涙が出ました。コロナ渦で面会制限のある中、赤ちゃんと母親の時間をいかに大切にできるのか、復帰して5ヶ月日々ベストな関わりを考え関わっています。赤ちゃんと母親をしっかり観察し、赤ちゃんが赤ちゃんらしく、母親が母親らしく過ごせるようにまずはベターな方法をたくさん見つけていきたいです。
【4A未熟児病棟 森下 郁恵】

看護実践の力

 高度救命救急センターには、重症な病態により人工呼吸器や補助循環装置などが装着され、様々な制限の元に療養生活を送っている患者さんがおられます。優先すべきは、最善の治療やケアを提供し命を救うことですが、一方、医療の進歩で救命率は上昇し、集中治療室入室中や退室後に様々な後遺症や機能低下に苦しむ方も多く経験してきました。
 クリティカルケアにおいても看護の対象は、病気ではなく患者さんそのものであり、生活者として捉える視点を忘れてはいけません。対象を見失わないよう日々の看護を行うことが、「その人がその人らしく」いるための看護に繋がると思っています。
 ナイチンゲールが「環境と患者の回復過程」に焦点を当てたように、“その人らしい”療養環境を整えることがせん妄を予防し、“その人らしく”生るために早期から生活の再獲得に向けた援助を行うこと、それが結果的に生命予後をも改善させる可能性を秘めた看護の力だと信じています。
【高度救命救急センター 百枝 裕太郎】

「 Nursing is an art. 」

 私が看護を実践する上で大事にしていることは、看護を「想像し創造する」ことです。患者さんがその時に何を必要としているのかを感じ、気が付き、できることはその場でやる。看護を想像するためには知識や技術もそうですし、観察力や推察力、経験はもちろん感性も大事になってきます。また、形にする行動力も必要です。「何ができるのか」想像しそれがうまくいった時の喜びに、看護のやりがいを感じています。
 ナイチンゲールは「看護はアートである」と言いました。優れた画家がそうであるように、看護においても知識や技術を磨かれ、感性や想像力が豊かなほどアートの幅は広がり、質も上がるのではないでしょうか。どんなアートを想像し創るのかは患者さんとのコラボレーションです。いつピカソを求められてもいいように、日々切磋琢磨していきたいです。
【5A病棟 岩本 聡】